どちらかというと健康増進のイメージが強い水素水ですが、ここ数年で水素を美容のために取り入れている人が増えています。水素水を使ったスキンケアブランドは、すでにいくつかありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?どのような効果が期待できるのでしょうか?水素水が劇的に肌を変える3つの理由と、水素を使ったスキンケアについて解説します。
水素水は確実に浸透する
肌のバリア機能について
スキンケアの宣伝文句として有名なのが、「ナノ化した美容成分で肌の奥までうるおう」「浸透率が高いので角質層まで届く」というものです。どうして、どこのブランドでも「いかに染み込ませるか」にこだわるのかというと、私たちの肌には生まれつきバリア機能が備わっているからです。バリア機能は肌を外界の刺激から守るため、3つで構成されています。
皮膚の表面の皮脂膜
皮膚の内部で角質細胞をつなぐ細胞間脂質
角質細胞内のNMFという天然の保湿因子
本来はアレルギー物質や酸化した汚れをはじくためですが、肌に良い美容成分でもバリア機能ははたらきますから、ある程度のレベルまでしか浸透できないというわけです。ちなみに、超音波美顔器やイオン導入美顔器は、一時的にこのバリア機能を崩して、すかさず美容成分を入れ込むという方法です。
肌のバリア機能と水素水
水素水は、美容と肌を語るうえで欠かせないバリア機能というハードルを楽々クリアしてしまいます。水素はこの宇宙で一番小さい分子ですから、たやすく肌のバリアをすり抜けられるからです。水素が全身から内蔵まで行き届く水素風呂を思い浮かべると良いでしょう。
肌に浸透した水素水は、シミやシワの原因となるヒドロキシルラジカル(悪玉酵素)を着実に無害化します。結果的に肌へのさまざまな負担は減り、正常なターンオーバーを取り戻せるのです。健やかなターンオーバーの周期を取り戻せば、肌のキメが整っていくことはもうご存じですね。
水素水パックをしてみよう
すでに水素水を飲んでいるのなら、水素水パックを試してみてはいかがでしょう?コットンに浸して肌にのせておくだけです。水素サーバーなら気軽にできるけれど、アルミパウチだから勿体無い!という場合は、市販の水素化粧品を検討してみてください。次の章では水素化粧品の正しい見極め方を解説します。
水素化Mgは肌で発生する
避けたい水素化粧品
水素化粧品として市販されていても、実際には首を傾げたくなる商品もあります。まずは、避けてほしい水素化粧品の条件をあげてみます。
アルミパウチを押すと空気抵抗がある
容器がプラスチックボトルの液体
マイナス水素イオン、または水素イオンなどの表記
アルミパウチに空気抵抗があるのは、すでに中の水素ガスは気化しているということです。ごく普通のプッシュ式のプラスチックボトルに入った液体は、当然ですが水素を生成もできませんし、充填していたとしても抜けてしまいます。ペットボトル入りの水素水に意味が無いのと同じ理由です。
マイナス水素イオン、または水素イオンと表記されているのは、アルカリイオン水がベースになったスキンケアなので、水素は含まれていないかごくごく微量です。ただし、イオン水が肌に悪いわけではありません。例えば酸性に偏ったニキビ肌のケアには、アルカリイオン水がおすすめです。
水素化Mg化粧品
前述した水素化粧品は、すでに水素が含まれているタイプでした。しかし、これから注目すべきなのは、肌の上にのせて初めて水素を発生させる化粧品です。ポイントは成分表示に水素化Mgというものが含まれているかどうかです。
水素化Mgとは、水素を吸蔵させたマグネシウムです。この粉末を含んだクリームやスクワランオイルは、肌にのせると皮膚呼吸による水分に反応し、ここで初めて水素が発生します。水分に反応するまでは気化しませんから、化粧品として保存もきくのです。
水素は紫外線からも肌を守る
美白意識の高まりから、現在市販されているファンデーションや化粧下地の多くには、あらかじめSPF20程度のUV対策がされていますね。このSPF(サン プロテクション ファクター)という表記には、酸化チタンという化合物が含まれていることを意味しています。
東京理科大学の藤島昭学長の発見によって、酸化チタンは紫外線を反射させて私たちの肌を守ると同時に、ヒドロキシルラジカルも発生させることが分かっています。日焼けは防げても、その分ヒドロキシルラジカルが肌を攻撃してしまうのです。
紫外線対策をすればするほど、日焼けはしないけれど肌が荒れていくという悪循環を実感している人は多いはずです。水素を使った化粧品は、そんな悪循環を解消してくれます。
日焼け止めの前に水素パックをしておくか、水素クリームなどを塗ると良いでしょう。酸化チタンの日焼け防止効果はそのままに、ヒドロキシルラジカルの発生のみ阻止することができます。
水素水で肌はどう変わる?
水素は自然の物質ですから、アトピー体質や食物アレルギーがあっても、問題なく試せるというのが最大の水素美容のメリットといえます。最後に、水素水を使った化粧品によるスキンケアによって、具体的にどのような変化を期待できるのか説明します。
漂白ではなく芯からシミを抜く
水素水による美白効果は、漂白したり無理やりシミを剥がしたりすることではありません。肌の底力を細胞レベルから活性化して、シミの芯を浮き上がらせてくれます。これはターンオーバーのはたらきによるもので、子どもが怪我をしてもすぐに治り、痕が残らないのと一緒です。
ただし、人によっては潜在的なシミが表皮に出てくるため、一時的にシミが広がったように思えるケースもあります。その場合は、もちろん次のサイクルで新しい肌に生まれ変わりますから心配ありません。
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抗炎症作用
肌荒れがひどくて化粧水すらヒリヒリする、赤みがひかない、そんな炎症を起こした状態の肌にも、水素水は安心して使えます。水素水には抗炎症作用があるため、免疫機能が傷を治すことは邪魔せず、自らを攻撃してしまうヒドロキシルラジカルだけを抑えてくれます。
乾燥肌の場合は、いったん水素パックでしっかり保湿してから、水素クリームやオイルでフタをするのがおすすめです。
水素水が劇的に肌を変える3つの理由 まとめ
どんどん身近な存在になってきた水素水ですが、目まぐるしく錯綜する情報の質は玉石混交です。また、現在の水素水美容に関しては、「有名なメーカーだから大丈夫」という常識は通用しないようです。全てを鵜呑みにせず、科学的な根拠に基づいた「見極める判断力」が、私たちには必要なのでしょう。