還元水素水とはどのようなものなのか
還元水素水の生成方法
「還元水素水」と「水素水」が同じだという見解の人も多く見かけますし、実際に商品によっては混同されているものもあります。多くの類似名称が存在しますが、まずは、二つは別物だという認識が必要です。
還元水素水はいろいろな呼ばれ方をします。「アルカリイオン水」という名称が一番有名なのではないでしょうか。他にも「還元水」、「電解水」や「還元性水素水」などという呼ばれ方もします。「浄水器」を使用して生成されるものは基本的に「アルカリイオン水」ですね。浄水器だけでは水素水を生成することはできません。
その生成方法は水を電気分解するものです。水は酸素と水素からできていますが、この電極反応で水素を含む量が増えます。すると「アルカリ性」の飲むことが可能な水ができるのです。ですから「アルカリイオン水」とも呼ばれることになります。
還元水素水の目安の基準
還元水素水も通常の水よりも水素を含む量が多くなっていますから、これを摂取することで、「活性酸素」を「還元」し、健康な体を維持することに効果を発揮します。
還元水素水の見安としては、「酸化還元電位」がマイナス200mv以上とされています。酸化還元電位のマイナスの絶対値が大きいほど、アルカリ性も強まり、水素溶存濃度も高まることになります。市販されているミネラルウォーターがおよそプラス200mvとされています。
ただし、こちらの酸化還元電位については製品によって誤差が大きく、実際に「酸化還元電位計」を使用しないと正確な数値はわかりません。実際に参加還元電位計で測定してみたところ350mvもの誤差が出た還元水素水の商品もありました。製造時と出荷後で大きな誤差が出る可能性もあるわけです。
ちなみにこちらでは「PH」という基準もあり、通常の水がPH6~8ですが、アルカリイオン水となるとPH9~10ほどになります。PHは10を超えると人間の味覚的には「マズイ」と感じるそうです。
水素水とはどのようなものなのか
水素水の生成方法
水素水の生成方法も当初は電気分解が主流でしたが、現在では新しい技術が開発されています。飲む水とは別の区画で電気分解して生成した水素を、水に溶かしこむ方法で「電極非接触方式」と呼ばれます。現在ではこちらが主流です。
また、水素ガスの気泡をナノメートルレベルまで小さくし、「ナノバブル」として水に溶け込ませる「マイクロナノバブル製法」というものも開発されており、このような技術開発により水素溶存濃度が大きく改善されています。
水素水の目安の基準
厳密なラインは決まっていません。ただし分子状水素医学シンポジウムでは、「消費者がその商品を開封したときに0.08ppm以上の水素溶存濃度がなければならない」という一応の規定を発表しています。水素関連製品についても同様の規定です。ただし、今後の研究によって変わる可能性はあるとも述べています。
2007年に日本医科大学の太田教授の発表によると、水素水が効果を発揮するには、「0.8ppmから1.0ppm」の水素溶存濃度は必要だとされています。そのため水素溶存濃度が0.8ppm以上の製品が多く開発されることになりました。
ただし水素はとても小さく、製品を開発時点の水素溶存濃度と、開封時の水素溶存濃度が異なってきます。「水素水」として購入して飲むのか、「水素生成器」や「水素水スティック」などによって生成してから飲むのかによって、摂取する際の水素溶存濃度は大きく変わってきます。
還元水素水と水素水の大きな違い
還元水素水の限界
ここで還元水素水の酸化還元電位と、PH、ppmについて比較してみましょう。
マイナス402という酸化還元電位ではPH9.69となり、この場合の水素溶存濃度は0.16ppmとなります。人間の味覚ではマズイと感じてしまうラインに達しても、水素溶存濃度を高めるのは難しく、マイナス700という酸化還元電位でPH10.16、これでも水素溶存濃度は0.59ppmです。
水素を圧力によって水に溶かしこんでいる水素水の場合は、1.6ppm以上の製品が多いですね。中には新開発されて7.0ppmという驚異の水素溶存濃度を誇る水素水も誕生しています。
還元水素水と水素水の大きな違いは、この「水素溶存濃度」にあります。水素には高い抗酸化作用がありますが、こちらは水素の濃度が高い方が効果も高くなります。仮に太田教授の説のように、人間の健康な体を保つのに必要な水素溶存濃度が0.8ppm以上だとすると、還元水素水では不足することになります。
実際の比較
どちらかというと還元水素水は、家庭の浄水器としてのニーズが大きいようです。還元水という名称で売り出している商品は少なくなっています。これはやはり水素の溶存濃度を比較したときに大きな差が出てくるからでしょう。
水素の効果に期待しているユーザーにとっては、水素溶存濃度の低い還元水素水よりも、高い水素溶存濃度を誇る水素水の方が魅力的だからです。
例をあげてみると、還元水として人気の「日本命水」はマイナス220mv、採水時はPH8.3となっています。水素溶存濃度についての表記はありませんが、計算上では0.15ppm以下の水素溶存濃度ということになります。
水素水として人気の「ビガーブライト」は、0.8から1.2ppmとなっています。圧倒的な違いですね。他にも「仙寿の水」は充填時1.6ppm、開封時は0.6から0.7ppmです。「澄みわたる水素水」は充填時2.2から2.8ppm、開封時は0.6から0.7ppmとなっています。こちらの製品はナノバブル製法を採り入れて、高い水素溶存濃度を維持しているのです。
まとめ
「還元水素水」と「水素水」の違いをお伝えしました。一番の大きな違いは「水素溶存濃度」でしょう。還元水素水では実現できなかった水素溶存濃度を水素水は可能にしているのです。
水素には、人間の老化や多くの病気や症状の原因となる「悪性活性酸素」を除去する力があります。宇宙で一番小さな水素だからこそ、人間の体内の隅々まで浸透することができるのです。そしてその高い「抗酸化作用」を期待して水素水はここまで爆発的な人気を誇るようになりました。
水素の効果を発揮させたいのであれば、還元水素水ではなく、水素水を選ぶべきです。これから先の「美容」「健康」のためにも重要な選択になります。ぜひ水素水で水素の恩恵を思う存分受けてください。